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体験談(約 59 分で読了)

【評価が高め】わたしの初めてを奪ったなんてお父さんに知れたら殺されちゃうぞ・・・・・。はい。海に沈められそうです。(5/5ページ目)

投稿:2021-09-16 07:50:14

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本文(5/5ページ目)

「うん。別々にいたんじゃ経過観察にならないでしょ?」

「そんな・・・迷惑でしょ?それも・・・・オトコとオンナ・・・・だよ?」

「でも、麻美子と小林くんが結婚したら義兄妹になるんだよ。兄妹だったら別に一緒に住んだところで・・・。しかも、アンタにはフィアンセがいるんだよ。変な気になるわけないでしょ!」

母さんは私とその舞衣さんの関係を全く知りません。このままではせっかく卒業まで漕ぎ着けた舞衣さんのところへ逆戻りです。でも・・・・

「母さんが今から事情を説明するから・・・・アンタ小林さんの電話番号知らない?」

そう尋ねられた私は、いつも持ち歩いているリュックから高校で配布された平成2年度教育実習要領と書かれた冊子を取り出し、その名簿を母さんに見せました。

「あれ?この住所・・・・字(あざ)までこの下宿と一緒?それで番地が違うだけ?」

そうです。私の住む下宿と真衣さんのアパートは目と鼻の先・・・・ゆっくり歩いても2〜3分の距離でした。

「うん。すぐそこ。」

「じゃ、都合が良い・・・これから・・・」

そんな母さんは真衣さんのアパートに押しかけようとしています。

「ちょっと・・・先方の都合ってものが・・・・」

「それじゃ、とりあえず電話して・・・・」

そこまで話したところで母さんが玄関のピンク電話前まで移動して財布の中にあったありったけの10円玉をその投入口に入れ始めました。

その時私はその電話が長期戦になることを覚悟していましたが、そんな覚悟なんてちっとも感じていない母さんが先ほどの名簿を見ながら電話のダイヤルを回しています。

「ジー・・・ジー・・・・」

私はそんなダイヤルの音を聞きながら、急に電話したところでどうせ留守だろうと思っていたんですが・・・・

そんな中、意外にもピンク色した電話から「ガチャッ」と10円玉が落ちる音が聞こえました。

私の予想に反してその電話が繋がったようです。

「あっ、もしもし・・・急に電話して申し訳ありません。小林さんの弟さんが交際しております風谷麻美子の母親です。それで麻美子の弟のまどかについてなんですが、あの・・・折り入って話がありまして・・・」

なんていう結構長いやり取りをしていた母さんが用件を伝え受話器を電話に置いた後、電話脇にある下駄箱前に乱雑に脱ぎ捨てられた下宿生の靴を並べている時でした。

「あの・・・・風谷先生のお母さん・・・です・・か?」

という何ともか細い声が・・・・。

私が自分の部屋に入ろうとそのドアを開けた時そんな声が聞こえました。それで偶然出くわした母さんが驚いています。

「えっ・・・・・・あ、あの・・・小林・・さん?早いわね・・・・。それに風谷先生って・・・・?」

「はい。初めまして・・・良一の姉の舞衣と申します。あの・・・麻美子さんに弟が何かとお世話になりまして・・・・。あと、実習生も先生って呼んでいますので・・・・」

「えっ?あの子・・・・先生って呼ばれてんの?」

そこまで話をしたところで私が部屋まで案内しようと二人に声をかけようとしました。でも・・・

「いや、そんなことはどうでもいいんだけど、小林さんって・・・こっ、こんなに綺麗で・・・なんでそんなにスタイル・・・・いいの?」

「あっ・・・今、ちょうど美容院から戻ったところだったものですから・・・・」

普段どんなことにも物怖じしない母さんが驚いた様子で固まっています。同性から見てもその舞衣さんが綺麗・・・ということになります。

そんな舞衣さんは美容院帰りということもありメイクがバッチリ施されていて、髪がナチュラルにうねっていてどこかオシャレな格好をしていました。多分、その本人は気づいていないと思いますが、それを目の当たりにした母さんがそのモデルのようなスタイルに息を呑んでいます。

「ここじゃなんなんで・・・・」

と、私がその二人を自室である103号室に招き入れるとそこでテレビを見ていた義父さんも舞衣さんを見上げて唖然としています。

「ちょっ・・・・ちょっと・・・コウちゃん・・・ヨダレ・・・ヨダレ。」

部屋に入った途端口を開けたまま呆気に囚われている義父さんに母さんが向かってそう問いかけました。

「う・・・うん。このお嬢さんが・・・・・小林さんのところのお嬢さん?学校の先生で、それでもってバリバリのジムカーナ仕様のEP71乗ってる・・・?」

「はいそうです。わたしがその小林車体の娘です。よろしくお願いします。」

舞衣さんはそう改めて自己紹介するとお辞儀をしました。そこでフワッと舞衣さんの匂いが鼻につきます。

・・・・うん・・・この匂い・・・・。

私はまるで犬にでもなったかのように無意識にその匂いを嗅いでしまっています。

この瞬間私の脳裏に舞衣さんの乱れたアノ姿が浮かんで、股間のモノに血液が充填されていくのを感じていました。そんな時気を紛らわすのに役に立つのはおっさんの頭頂部です。でも・・・・ここにいる義父の頭頂部は薄いどころがフサフサでした。

まっ、母さんよりひとまわり年下でまだ30代というのもありますが・・・・。

そんな頭頂部を見られていることなんてちっとも思わない義父さんが、舞衣さんに家具調テーブルに座るよう誘導しながら話を続けます。

「いや・・・小林車体って今すごいことになってて、取材受けてる理央君なんてますます綺麗になちゃって・・・。それに娘さんが加わったりしたらそれこそ話題になっちゃうと思う・・・・」

「あっ・・・わたしは取材受けないので・・・」

「う〜ん。もったいない。絶対いいと思うのに・・・・・」

そんな義父さんと舞衣さんのやり取りの後、今度は狭い部屋の中央にある家具調コタツに両親と舞衣さんが、そしてのどかが寝息を立てているベッドの上に私が座った状態で、改めて母さんが事の顛末を舞衣さんに説明しました。

すると意外にも舞衣さんはすんなり話を受け入れてくれたようです。

「良いですよ・・・・。年下の男の子を預かるくらい少しも面倒じゃありません。しかも、わたし年下に少しも興味もありませんので・・・ただの居候ということで・・・。」

この時私は舞衣さんが私と一緒に生活するために嘘を吐いたと思いました。でも、その舞衣さんの口調が冷淡というか・・・・私の知っている舞衣さんの口調と違っています。

そして舞衣さんがそんな口調で私の思いもしないことを話し始めました。

「実は明日から一人居候させる予定だったんですが・・・・・決してアパートが広いわけではありませんので狭くても良いのなら・・・・」

「えっ?・・・・・もう一人?」

その時です。私の部屋の外から誰かが砂利を蹴り走り去っていく足音が聞こえました。

「ちょっと待って・・・・・」

それに続いてふたばのドスの効いた声も重なります。

「ん?変質者でも出たの?でも、ココって下宿人みんな男だったよね。」

そう言いながら母さんが立ち上がって窓から外を見て首を傾げました。

「あっ・・・それと、さっきこの下宿を見て回ってる変質者みたいな人がいました。風谷先生のアルトを見ながら、何かメモしてたみたいなんですが・・・・」

その時舞衣さんもそんなことを言って私の不安に拍車を掛けます。

もしかして・・・・誰かが私を調査している・・・・・?物凄く嫌な予感がします。もしかして、私があのゴルゴに拉致されて海に沈められてしまうのでしょうか?でも・・・・そうなればあのあおいに逢いに行けるかも・・・・。

そんなバカなことも頭を過りましたがとりあえず冷静を装い・・・

「ん?・・・・ち、ちょっと心当たりないんですが・・・」

なんて当たり前の答えしか返せませんでした。でも、内心すごく動揺しています。

その動揺する中、この話題が早く思って終わることを願った瞬間この話題を舞衣さんが蒸し返しました。

「わたしが声かけようとした時もその怪しい人がサッと居なくなったんですけど・・・・」

それを聞いた母さんの表情がますます曇ります。

「アンタ・・・もしかして・・・なんかやったの?ひき逃げは無いとしても・・・・交通違反で逃げた・・・・とか」

「いや・・・・役所の身辺調査かも・・・・」

「たかが公務員試験で身辺調査もないと思うけど・・・・」

「そうだよね・・・それに、まだ1次試験前だし・・・・」

「そういえば・・・警察官採用試験で身辺調査があるっていうのは麻美子の時初めて聞いたけど・・・・」

「いや・・この下宿で車買った下宿生がいて、その車庫証明の調査かも・・・・」

「う・・・・・ん・・・・・」

母さんと義父さんのそんなやりとりを呆気に囚われながら聴いていました。ここにいる全員はソッチ方面を気にしていますが・・・・多分違います。

でも、この時それが何の調査かはここにいる全員の知るところではありませんでした。

「あれ?風谷先生すごい汗・・・」

そう言って舞衣さんはベットの上の私を見上げますが・・・・その舞衣さんの良い匂いも私の動揺に拍車をかけます。

もう・・・・頭がクラクラです。

そんなこんなで、私は今後心療内科に通院しながら麻美子姉さんの結婚相手のお姉さんである舞衣さんとしばらく一緒に生活することになってしまいました。

まっ、身を隠すのにも好都合というのもありますが、コレって世間的には単なる共同生活ということになるんでしょうか?でも、もう一人の同居人が誰なのかすごく気になります。

ということで、結局舞衣さんから卒業できなかった私はもう一度舞さんの元へ返されてしまう運命となってしまうのでした。

今回のストーリはここまでとなります。今回、4万3千字近いこの物語に最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。

本作では、当時の私の心の迷いを「迷いイヌ」という形で表現させて戴きました。ファンタジーの世界が全くもって苦手とする私の最大限の表現です。

あと、一つご報告があります。それは、10年前に放映されたアニメを最近動画サイトでたまたま観たのですが、その中にマコトを見つけてしまいました。

それは某アニメ制作会社のお仕事シリーズの一つとして制作されたアニメですが、その中の主人公が当時私が抱いていたマコトのイメージそのものなのです。

その主人公は、そのアニメの作中老舗旅館の孫娘で中居として活躍している女子高生となりますが、その赤毛の癖っ毛といい背格好といい性格もマコトそっくりで驚きました。あっ・・余計な情報ですね。

そんなこんなで前作から時間が空いてしまいましたが、この後の作品についてもよろしくお願いいたします。

まことまどか

この話の続き

シリーズ第31話となります今回のストーリーは、病院で倒れてしまって精神的に不安定とされた私こと風谷円(かざがいまどか)が、一度卒業に失敗した舞衣さんの元に経過観察という名目で戻されそうになってしまうところから始まります。時代は平成2年。未だバブル景気に浮かれる日本という国の北東北にある小さな…

-終わり-
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