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星に願いを祈るとき(3/3ページ目)

投稿:2022-08-31 01:25:04

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本文(3/3ページ目)

後から聞いたら、家名残す必要はないから入り婿は必要ないけど、気分的に娘を嫁に出す=奪られるというイメージが無くなったそうだ。

お父さんチョロすぎ、と妹ちゃんは腹を抱えて笑っていたが。

屈託がない人たちなので、何やかや構われているうちに気がつくと15時、早めに帰る予定だったので暇乞いをし…玄関でリッちゃんと揉める。

また駅のホームまで送るというリッちゃんを、また男に絡まれたら嫌だと思う嫉妬深い俺が拒否した為だ。

さすがにストレートにそうは言えず、心配だから嫌だ、家にいてくれ、と言って押し問答していると、妹ちゃんから横槍?救いの手?が入った。

「お義兄さん、私が近くの駅まで送ってあげる!」

「いや尚更必要ない気が…」

「いいからいいから!じゃ、お姉ちゃんは大人しく留守番ね!」

「えっ、ちょっと待って…」

おっとりしているリッちゃんが慌ててもたついてるうちに、俺の腕を掴んで一気に門の外まで引きずり出してしまう。

俺は玄関からやっと顔を出したリッちゃんに声をかけるのか精一杯だった。

「リッちゃん、家に着いたらすぐ電話するから待ってて!」

妹ちゃんは追ってこれなくするのが目的だったらしく、家が見えなくなるとすぐ足を止めた。

「お義兄さん、なんかあったんでしょ?教えてよ」

彼女は冷やかし半分でお義兄さんと呼ぶ。

「いや、先週泣きながら帰ったらしくてさ。心配なんだよ」

なかなかに余裕がない男の自覚があるので、嫉妬の件は言いたくない。

納得しなかったらしく、妹ちゃんは気の強そうな眉を片方ピリッと上げて俺を軽く睨んだ。

「それだけ?」

「まあ…そう」

「ふうん。じゃあ別なんだ…」

考え込みながら意味深なことを言う。

「妹ちゃん、別ってなに?なんかあったの?」

この流れ、リッちゃん絡みに違いない。

「教えて欲しい?」

妹ちゃん、悪そうな笑みを浮かべて下から覗き込んでくる。

「君が立派に女王様の才能があることはわかったから、教えてくれ」

「ずいぶんな言われようねえ」

不満げに口を尖らせていたが、妥協したらしい。

「ま、いっか。あの人ね、昔から変なのに目をつけられやすいの。だからなんかあったのかと思ったんだけどね。…こっちはあったんだ」

こちらは俺が嫉妬しただけです。それは置いといて。

「あったってなにがあったんだ?」

「郵便物が盗まれた。お姉ちゃんのだけ」

「…それ、なんでわかったの?」

「高校まで同じだったからさ、私にOB会の知らせが来たんだけど、お姉ちゃんのが無いの。あと、歯医者からの定期診察のお知らせとか」

「相手は出してるけど届かないってことだよね?」

「うん。歯医者は時期決まってるからこっちから訊いて発覚。OB会は私が確認の電話した」

「…それって、ヤバいの?」

「高校の時も一度あってさ、通学路沿いに住むストーカーでね。段々エスカレートしてきて大変だったんだー」

ウエッて感じに舌を出して、手をブラブラさせた。

「そいつじゃないんだよね?」

「それは両親に島流しの刑にされたから大丈夫」

この妹ならちゃんと確認してるだろう。

しかし島流し…なんでそうなったのかは今度聞こう。

「あ、お姉ちゃん被害も全然わかってないから言わないでね。OB会は欠席にしたし、歯医者も来月にしたから当座は大丈夫だし」

「そうなのか」

「あの人が知るとすぐ庇うから、余計拗れるんで教えないんだ」

「……」

なんかわかる気がする。

「で、郵便物なんだけど、お義兄さんの知ってる件が違うなら、そのうちなんかあるかもしれないからね。覚悟しといて」

「えっ、俺はどうすれば…」

「こっちにいないし、どうしようもないじゃん。私がなんとかするつもりだけどさあ」

今までもそうだったし、と口を尖らせている。

「なんかできることないかな?」

「うーん…じゃあ、男に気を許すなってうるさく言ってくれる?すぐ信用するからさー」

「わかった、善処する」

それなら心の底から言いたいから、いくらでも言う。

「お義兄さんもなんか気付いたら教えてよ!」

…これは申告しといた方がいいようだ。

「あー、こっちの件は…変なことはしないと思うけど、最近駅近の交番の警官と仲良くなったらしい」

「えっ、いつ?」

「この間見送りにきた帰りから…油買って帰った日とか送ってもらってる」

「なに、もしかしてそれで今日ついてくるなって言ってたの?」

ちっさ!とか言いながら大笑いしている。ほっといてくれ。

「なんか家がスーパーのあたりらしいから、また会うんじゃないかな。彼女には親切だ」

「ふうん、…覚えとく」

「また何かあったら教えてくれ。心配なんだ」

「うん。お姉ちゃんに注意しといてね」

「わかった」

俺たちはガッチリ手を掴み合って共同戦線を張った。

その後は最寄り駅で別れ、真っ直ぐ家に帰り、置き去りにされて拗ねたリッちゃんと仲直りし、後は寝るだけとなった時、妹ちゃんからのメッセージに気がついた。

『さっき発覚!先週ミホちゃんが撮った写真送ってくれたんだって!でも届いてない。多分確定だよ!』

ミホちゃんの写真ってあの飲み会の時だな。最近使わないからってデジカメを持ってきて撮ってた気がする。

俺にも送っていたら、先週チェックしてないからまだ郵便受けだ。

俺は慌てて部屋着のまま出て、郵便受けを見に行く。

軽く束になっている中にミホちゃんからの封筒があった。

部屋に戻って封を切ると、全員で撮ったものと、俺とマキちゃんミホちゃん、俺とリッちゃんの組み合わせで撮ったものが入っていた。

このリッちゃんが写った2枚はリッちゃん宛の分にも入っていたはずだ。

この時なぜか、すごく嫌な予感がした。

今回はここまで。

-終わり-
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