官能小説・エロ小説(約 15 分で読了)
【評価が高め】美しくも毒を持った妖艶で性愛に自由な女に気に入られて結婚してとことん振り回されるのに、底知れない魅力を感じて離れられない男の物語/その1「出会い」
投稿:2025-08-19 16:20:00
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その男、郡谷育夫(こおりたに・いくお)は打ち合わせのため、駅に併設された商業ビル二階にあるオープンスペースのカフェで、人を待っていた。
彼はフリーランスのグラフィックデザイナーで、1年前に所属していたデザイン事務所を退職し、今は仕事を選ばず何でも引き受けてはいるものの、正直そんなに発注がある訳でもなく、生活は厳しい。
彼の誤算は、事務所に勤務していた頃、特に懇意にしてもらっていた顧客からフリーになっても仕事をもらえる、と思い込んでいたことだった。
その顧客は小さな広告代理店だったが、よく一緒に飲みにも行き、社長からは必ず奢ってもらっていたし、「いつか独立するようなことがあれば、その時は力になるよ」とも言われていた。
だが、いざ本当に独立すると、その社長から、はっきりと告げられてしまった。
「確かに、いつかの時は力になる、とは言ったし、君の才能も評価している。でもね、今の関係は、あくまで会社同士の契約の上に成り立っているもので、元の会社の社長と僕の関係性だってあるから、君がフリーになったから即発注、て訳にはいかないんだよ。申し訳ないけど、そこは分かってほしい」
専門学校を出てデザイン事務所に勤めてから15年経ち、それなりに大事な仕事も任されるようになった36歳になる年……社長さんの言葉に奮い立ち、後先も考えず、今が節目と思い込んで独立したことに、育夫は後悔していた。
「男にとっていちばん大切なことは、決断力だ。人生における様々な出会いを一期一会と捉え、その縁を引き寄せるために、思い切って決断する、それしか人生を開く方法はないぞ」
これは、育夫が30歳の時に亡くなった父親の教えであり、遺言でもある。その言葉を信じてこれまでも行動してきたが……なかなか思うようにはいかないのがこれもまた人生、なのだろう。
「せめて…退職前に社長さんにちゃんと相談していれば……本当に俺はバカだ」
そう悔やんでも、退職と同時に払うアテもないのに、今住んでいるアパートのほど近い住所にある雑居ビル内に作業部屋兼オフィスも借りてしまった。
事務所を畳もうにも引っ越し代さえ払えず、デザインに必要な機材の月々のリース代もバカにならない。
今は細かい仕事をしながら、退職金と貯金を切り崩して何とかやっているが、そろそろ大きな仕事を掴まないと、本当にアウトになる、という自覚はさすがの育夫にもある。
そんな時、それでも気にかけてくれたその広告代理店の社長さんの紹介で、ある大きなイベントのプロデューサーをしている、という人に育夫は会ってもらえることになった。
この日、その人が出張でこの街に来る用件があるということで、短時間だが、駅に降り立った時に育夫の作品を観てもらえることになったのだ。
約束は午後1時だったが、育夫は12時半には席に着いていて、コーヒーを注文すると「ハアッ」とため息を着き、落ち着きなくソワソワしながらその人を待った。
この日のために自分のデザインをフォトブックのようにまとめた資料集を何度も眺めては「大丈夫。俺は才能ある」と育夫は自分に言い聞かせた。
15分程経って、ますます落ち着きが無くなり、2杯目のコーヒーを注文した頃、育夫のすぐ前の席に、1人の女性が、育夫の方を向いて座った。
「すっげえセクシーじゃん……こんな女性が、この世の中にいるのか…」
これからの将来を左右する大事な時だというのに、育夫はその女性の風貌に目を奪われてしまった。
その女性は…かなりスリムで、上半身はノースリーブの黒のトップス…下半身はピチピチのスキニーデニムといういで立ちだ。
かなり身長もありそうで、足元はライトブルーのピンヒールだが……恐らくパンプスを脱いでも170センチはあるだろう。
髪の色は金髪で、少しウェーブがかかっているが、長いヘアーをポニーテールにしている…その時はサングラスをかけていたので顔の詳細はよくわからないが、小顔で面長…タレントで言うと菜々緒さんのような…スッと伸びた鼻筋にピンクのルージュ色に彩られた唇が、少しプクッとしている。
何より目を引いたのは、そのバストとヒップだ。
肌に吸い付くようにスリムな上半身にピッタリとしたトップスの胸の部分だけ、布が窮屈そうに異様に張り出している……一体何センチ、何カップあるのだろうか?これだけスリムなのに大きく豊かに膨らんだバストは、服越しとは言え、育夫の36年の人生の中で、アダルトビデオ以外では初めて目にするものだった。
スキニーデニムに覆われている腰から下も、太ももから足首までは異常に細いのに、その特異なスタイルに合わせてデニムが作られているかのように、ヒップだけはこんもりとしていて、しっかりと大きく張り出している。
そして、その長い首には、黒いチョーカーが巻かれていた。
「彼女は何してる人?モデル?女優さん?でも、そんな人がこんな田舎町にいる?それか、とんでもなく高級な風俗嬢か何か?大金持ちの愛人?であれば、一体いくら積めばこんな女性とセックスできるのだろうか?」
もう、育夫の頭の中の妄想は止まらない。
そのうち、その女性はアイスカフェオレを注文すると、手にしていた高級そうなバッグからタブレットを取り出し、そこに何かを表示して熱心に見始めた。
「アイスカフェオレお願いします、てはっきり言ってたから、日本人ではあるっぽいな…」
育夫の妄想がぐるぐると頭の中を駆け巡り、チラチラとその女性を見ているうちに、自分の股間が膨らんでくるのを感じ、どうにか気をそらさないと、これは大変なことになるぞ……と思った瞬間だった。
「…郡谷さん…ですよね?」
50歳ぐらい?でも、とても若々しい感じの男性が、育夫に声をかけた。
「あ…はい!そうです…あ、すみません!…ちょっと、ボーッとしちゃって…」
この大切な時に、育夫は「俺は何やらかしてんだよ!」と自分を責めながらも、すぐに気を取り直し、その「吉田さん」と立ちあがって軽い挨拶を交わすと名刺交換を始めた。
その時、股間の膨らみが気になってしまい、痛みや抵抗も感じまくった育夫だったが、アッチも勃っているとは言え、この状況で席を立たない訳にもいかない。
それで早速、育夫はデザインのサンプルをイベントプロデューサーの吉田に見せた。
「ほう……いいじゃないですか……センスも色使いも、とてもいいと思います……実は僕がずっと頼んでいた女性のデザイナーの方が結婚されて休業されましてね……ちょうど今、新しく立ち上げるフェスのタイトルロゴのデザイナーを探していたんですよ」
「それなら!是非!お願いします!」
本来ならここも立ってお願いするところだろうが、真剣な話をしながらも、いまだに下半身の膨らみが治まらない育夫は、座ったままテーブルに頭を付けて必死にお願いした。
「では、取り急ぎ、●●フェスで検索してもらって、まだデザイン性も何もない公式ホームページがあるので、コンセプトを確認して、ラフをあげてもらえますか?ただし、確定ではないし、ラフの段階で制作費はお支払いできないのですが、それで良ければ」
「喜んでやらせてもらいます!すぐに作ってメールでお送りします!」
育夫はまたまたテーブルに頭をくっつけた……頭を上げると、よほど大きな声が出ていたのか……周りの客が育夫に注目しているようで……クスクスと笑う人たちもいた……何より育夫が恥ずかしかったのは、あの女性もサングラス越しにこちらを見ているようだったことだ。
「アハハ…郡谷さんは、とても正直で、素直な人のようですね。そこも気に入りましたよ。今日は短時間でしたが、とても有意義な打ち合わせでした。では、メールお待ちしていますので、よろしくお願いします」
吉田はそう言うと、席を立った。育夫も席を立とうとした瞬間、吉田は育夫の耳元に近づき、囁いた。
「いいですよ、そのままで。大事なところがずいぶん苦しそうだから。あんなセクシーな人が近くにいたら、無理ないですよ。僕もソッチが好きだから、よーくわかります。じゃあ」
吉田はあの女性をチラリと一瞥すると、雑踏の中へ消えて行った。
育夫は吉田に見透かされていたことに恥ずかしくて思わず顔が赤くなってしまったが、初めて会った吉田に親近感も感じ「早速帰ってデザインしなきゃ!」と思ったが……。
何にしても、育夫はあの女性が気になって気になって、気になって仕方ない。
「よし!このまま帰宅したら、俺は一生後悔する!これこそ親父が言ってた一期一会だ!決断力あるのみ!」
育夫は、そのまま、やや前かがみになって移動すると、思い切って、その女性と同じテーブルの、正面の席に堂々と座った。
それも、思いっ切りズボンの前を膨らませながら。
テーブルもあるから、ここなら死角になるだろうとも思い、育夫はそのまま股間を隠さずに座り、いろいろな意味の直立不動の姿勢で女性に声をかけた。
「突然すみません!あなたが、あまりに美しいものですから、もう2度と会えなくなるのは嫌だ!と思い、これも一期一会と感じまして!思い切って、お声がけしてしまいました!同席してもよろしいでしょうか!」
ナンパしているとは思えない、体育会系のような育夫の元気いっぱいな声に、さっきもクスクスと笑っていた女子高生らしい集団から「うへー。声かけちゃったよー」という声が聞こえてくる。
タブレットを熱心に見つめていた女性は、その声に反応したらしく、思わず正面からじっと育夫を見つめた……。
育夫にとって、その時間はやたらに長かった。30秒はあっただろうか……。女性の表情はサングラスをかけているからか、さっぱり分からない。
「なんだこの間は……俺、やっぱりとんでもないことした?独立と言い、また失敗しちゃったかな……」
そんなことを育夫が思っていると、その女性は、少し空を見上げるような感じで顔を上に向けた。
育夫から見て、口元が少し開いてニヤリとした感じもしたのだが、育夫の言動がおかしかったのだろうか……やがて女性は再び正面を向くと、右手を顔に伸ばし、サッとサングラスを外した。
サングラスを外すと、想像以上に美しい女性が、そこにいた。
「私、ずいぶんナンパはされて来ましたが、こんなに正面から堂々と言われたのは初めてです……それに、同席よろしいでしょうかって、もう同席しちゃってるじゃないですか……ウフフ……面白い人……」
そう笑う女性は、目も切れ長な感じなのに目そのものは大きくパチリとしていて、長い睫毛も美しく……妖艶さの中にも、知的な美しさも感じられるその容姿に、育夫はますます圧倒された。
「先程、デザイン画を見せておられたようですが……もしかして、デザイナーさんなんですか?」
そう聞かれ、慌てて「は、はい!」と答えた育夫は、吉田に渡すつもりで持参しながらも、結果的に受け取らなかったデザインを集めた資料をその女性に手渡した。
女性は、その本綴じになったその資料集をパラパラとめくった。
「……すごくいいですね。さっきの方も仰ってましたが、センスも色使いも素敵です……あの、名刺のデザインってお願いできるかしら?」
「え?え?名刺ですか?もちろんです!やります!やらせてください!」
「じゃあ、1000枚ほどお願いします……印刷代、デザイン料含めて……税別30万円ぐらいでどうでしょう?」
「そ、そんなに貰えません!1000枚なら、デザイン料込みで、10万円だって高いぐらいです……」
「これだけのセンスをされていらっしゃるのですから……ちゃんと貰うべきです。私の提示も安いかもですが……これが今の私の名刺です。デザインはお任せするので、出来たらここにあるアドレスまでお送りください……じゃあ、次の約束まで時間がないので、私はこれで…」
渡されたその名刺は「mika」とアルファベットの名前だけが小さく書かれ、あとは携帯電話の番号と、Gmailのアドレスがあるだけの、シンプルな名刺だった。
名刺をボーッと見ている育夫を前に「ミカ」という名前らしいその女性はそう言うと席を立った。その姿に気づいて思わず立とうとする育夫にいきなり「ミカ」は近づき、前かがみになって耳元で囁いた。
「苦しそうですからそのままで……あなたが私に興奮してくれて、声もかけてくれたこと……嬉しかったです……これも、一期一会ですね……」
そう囁くと「ミカ」は、高級バックを手前に持つと、改札口方面に去っていった……。
その後ろ姿も、足を交差して歩くたびにたわわなヒップがプルルンと左右に揺れている……すれ違うスーツ姿のサラリーマンたちがそのセクシーさに驚いたのか、思わず振り返っていた。
女子高生たちの集団は、まだ育夫の方へ向かってまだ何やら笑いながらヒソヒソと話していたが、育夫はしばらく放心状態となり……さっきの「ミカ」の囁きに、アソコはもう暴発寸前で、相当経たないと治まりそうになかった。
育夫はそれからさらに1時間経ち、ようやく女子高生たちもいなくなり、5杯目のコーヒーを飲み干し、股間の蠢動も少しだけ治まると、ようやく席を立ち、急いで帰宅した。
そこで「ミカ」を思い出してオナニーし、一発発射すると、早速名刺のデザインに取りかかった。
育夫はパソコンに向かいながら「ミカ」の容姿を思い出し、その妖艶でセクシーな中にある知的さをイメージしてデザインの発想を巡らせる。
すると、またまた股間が膨らんできたが、その欲望と戦いながらも、アルファベットの名前の末尾の「a」の文字の端と、薔薇の花をあしらった一筆書きのようなイラストの端が繋がるデザインを完成させた。
名刺全体の色も深いブルーにして、文字のフォントも凝りに凝ったが、名刺1枚なこれだけ渾身を込めて取り組んだことは、育夫にとっても初めてだった。
デザインが際立つように、名刺の紙も相当上質で高級なものに、と前の会社にいた頃から付き合いがある印刷会社に依頼してわざわざ調達してもらうことにした。
育夫は「そんなに貰えません」と言ったが、名刺であっても、ここまで凝れば、印刷代とデザイン代を合わせると、1000枚30万円では正直安いくらいで、下手すれば育夫が負担するかもなのだが、今の育夫には、この仕事を通して「ミカ」に何としてでも近づきたい、しか頭になかった。
そしてもちろん、育夫は吉田と約束したロゴデザインも「ミカ」の名刺を仕上げてからすぐにラフどころか、しっかりとしたものを仕上げ、吉田のアドレスに添附して送った。
気が付けば、ほぼ2日間、寝ないで作業をしていたようだが、育夫は久しぶりの充実感を感じていた。
「ミカ」にはデザインをメールで送り「実際にサンプルを見ないとわからないと思うので、お渡ししたいです。お会いできませんか?」との文を添えた。
育夫はドキドキしながら返信を待っていたが、送信から4日後「ミカ」から「それではお会いして拝見します」との短い返信が来た。
そしてフェスのロゴデザインの正式な依頼メールも、同じ日に吉田から届き、育夫にとってその日はとても良い日となった。
その2日後、育夫は指定された、この間「ミカ」と出会った駅から快速に乗って50分ほどの都市の駅前にある、超が付くほどの高級ホテルのロビーにある、グランドピアノが置いてあるこれまた高級っぽいカフェスペースで「ミカ」を待っていた。
またまた指定された時間の30分前どころかその日は1時間前には到着してしまい、育夫はメニュー表にあるコーヒー一杯の金額に驚きながらも、また何度も何度もその高いコーヒーを味もわからずお代わりしていた。
すると指定時間の少し前に「ミカ」はやってきた。
この日の「ミカ」は、先日の少しラフな格好とは違って、上半身は黒のカーディガン、下も黒のパンツで、ピタッとしてものではなかったが、それでもスタイルの良さは際立つコーデになっている。
ウエーブがかかった美しい色の髪は、この日はポニーテールではなく、肩の下辺りまでしっかりと伸びてキラキラと輝いている。
育夫が驚いたのは、その時期は初夏でそろそろ暑さが厳しくなる季節だが、「ミカ」が纏ったカーディガンは大きく胸の部分が開いていて、裾も少し開いていて下のヘソ周りも丸見えだったのだ。
そのウエストの細さと、巨乳の谷間が「これでもか」というぐらいに強調されていて、育夫は思わずクラクラしたが、恐らくというか、間違いないというか、その薄手のカーデガンの膨らみの頂点には突起物もくっきりしているので、ノーブラなのだろう。
それでいて、あまり卑猥な感じはしないというか、堂々とし過ぎているためか、まるでほぼ裸の大胆な格好で授賞式に出席している海外セレブのような雰囲気を堂々と漂わせている「ミカ」に、周囲の客も圧倒されているのを、育夫は感じていた。
大きく開いた胸元に光る複数のゴージャスなネックレスも、セクシーさの中の高級感を演出しているようだった。
そんな「ミカ」の雰囲気に思わず動揺している育夫に向かって、またアイスカフェラテを注文した「ミカ」は、手渡された名刺のサンプルの質感を手で味わいながら言った。
「これでお願いします。とてもいいわ。気に入りました。紙質も相当良いようだから、もし先日御提示した金額で足りなければ、不足分を遠慮なく仰ってください」
「あ、ありがとうございます……今回は初回なので、その……前に仰った金額で大丈夫です…」
「あら、初回ということは、これからもお願いしたら、作ってくださるのかしら」
「も、もちろんです…僕で良ければ、ですが…」
こんな会話が続くと、いきなり「ミカ」は席を立ち、育夫の横の席に座ると、その艶めかしいプックリとしたピンク色に輝く唇を育夫の耳に近づけて囁いた。
「こんな格好で驚いたでしょう?今日はこのホテルで仕事だったの……ねえ、またあなた、私で興奮してるわね……」
育夫の局部は、すでにパンパンに膨らんでいる……「ミカ」は耳に唇を近づけて囁きながら、そのしなやかな右手を育夫の膝の上に乗せた。
「今日はここで1人、一夜を過ごすんだけど、良かったら、お部屋で食事でもどうですか?……2人の一期一会に乾杯しましょう」
ますます股間が膨らむ中、こんな天国のような申し出に、育夫が断る訳もなく……2人はカフェスペースを出ると、フロント近くに10基はあると思われるエレベータールームへと向かった。
もちろん、育夫がわかりやすく前かがみとなったことに気が付いた人もいるようで、ジロジロと見る目線も感じたが「ミカ」は堂々したもので、育夫はその後ろを付いて行ってエレベーターに乗り込んだ。
エレベーター内は広かったが、幸いにも「ミカ」がボタンを押した行先の最上階まで、室内は育夫と「ミカ」の2人だけだった。
「あの……もともとお1人で止まる予定だったんですよね…部屋代とか大丈夫なんですか?」
「あら、あなた、私と泊まるつもりなのかしら?食事しようとは言ったけど……ウフフ……」
「いえ…そんなつもりじゃなくて……ここ、その、高級そうですし…」
「心配しないで。もう2人分の料金はお支払いしているわ。それに、後で報告しても、私、ここの常連だから、どうにでもなるの」
「そうなんですね……ありがとうございます…その…ミカさん……」
「蝶子」
「え?」
「私ね、本名は蝶子って言うの。チョウチョの蝶に、子どもの子で蝶子。ミカはお仕事ネーム。10代からその名前だから、もう変えるのも面倒臭くて」
「…今日は、お仕事終わったんですか?」
「あなたと打ち合わせする前に……今から行く部屋と同じ階にあるスイートルームだったわ……」
やはり「ミカ」いや、蝶子は、余程の高級娼婦か、名のある人の愛人か何かなのだろうか……。
また育夫が蝶子の正体に想いを巡らせていると、エレベーターは最上階に着いた。「チン」という音が、このホテルの高級さを感じさせた。
蝶子がいつも泊っている、という部屋はダブルベッドに二人掛けのソファがある、スイートルームほどではなくても、高そうな部屋だった。
そこで育夫と蝶子は、ルームサービスを取ってワインで乾杯し、美味しい食事を楽しんだ。
ここでは育夫は蝶子のことをいろいろと聞きたかったが、もっぱらいろいろと聞いて来たのは蝶子の方だった。
育夫は聞かれるがまま、これまで手がけてきた仕事のことや、専門学校から付き合っていた彼女と3年前に別れて以来彼女はいないこと、今は独立してフリーランスで大変だが、必死に営業に頑張っていることなどを話した。
育夫の話を、蝶子は時々相槌を打ちながら「すごいじゃない」「たいしたものよ」「あなた、才能はあると思うな」などと誉め言葉を時折交えては、真剣に聞いてくれた……。
「この人はセクシーなだけじゃなくて、とても優雅さや気品もあるし、何より聞き上手で賢い人だ」
育夫は夢中で自分のことを話しながら、蝶子のことをそう感じた。話しながら、かなり冷静にはなってきたが、やはり蝶子の大胆に開いた胸元から見える豊満なバストと乳首の突起が気になって仕方ない。
膨らんだ股間は、なかなか治まりそうになかった。
そして食事もたいらげ、ワインもそこそこ飲んだところで、蝶子は言った。
「もうこんな時間……育夫さん……シャワー浴びてきたら。殿方用のバスローブも用意してもらってるから、使って。私はちょっと前にシャワー浴びてるし、大丈夫だから」
育夫はそう促されて、相変わらずの前かがみのまま、ヨロヨロと立ちあがってシャワー室に向かった。
「……ウフフフ……」
「どうかしましたか?」
「だって、あれからずーーっと膨らんでるんでしょ、ソコ。元気だなあって思って……いろんな男の人を見てきたけど、そこまで元気が続く人は珍しいよ」
「はあ…すみません…」
何が「すみません」なのかよくわからないが、育夫は広い浴室に入り、シャワーを浴びた。
「もしかして……このあと……何かある?本当に泊まれる?蝶子さんとエッチできる?え?え?どうしよう……」
ますますアソコが固くなり、痛みさえ感じる程だったが、育夫はアレコレ詮索しながらシャワーを浴びると、バスタオルで体を拭き、バスローブを羽織った。
「うわ……コレ……どうしよう……」
育夫は、いわゆる局部に生えているソレは、大きすぎることはないが、高校時代の修学旅行で見た同級生と比べても、そんなに小さくはない方だろうとは思っている。
特に膨張時の大きさはそれなりに自信もあり、以前会社の忘年会帰りに寄ったソープランドで「お客さん自信持っていいよ」とソープ嬢に言われたこともある程だった。
そのイチモツが、見事な曲線を描いて反り上がって天を向いてそびえ勃っていて、全裸の上に羽織ったバスローブから、どうしてもはみ出してしまうのだ。
育夫はそのまま隠し切れないイチモツの前をとりあえず両手で隠して部屋へと戻った……すると、何とそこには、蝶子が全裸になってソファーに座り、その長い足を組んで、育夫を待っていた。
その見事なバスト……大きいだけじゃなく、見事なお椀型で…ピンク色の乳首はツンと上に向いている……弾力もありそうで、外見だけだが、どう見ても「造り物感」もなく、肉感に満ち溢れている。
そしてその巨乳に似つかわしくない、細いウエストと長くしなやかな手スラリと伸びた足……豊満な乳房とバランスを取ろうと大きく張り出した豊かなヒップの質感が、ソファに座っていてもわかる。
「な、何て美しいんだ……」
育夫は浴室を出たところで立ち止まり、思わず隠していた両手をブラリとさせて蝶子の裸体をマジマジと見つめた。
「本当にすごいわね、生で見るとますます……ねえ、育夫さん……私と寝たい?」
「……寝たいです……でも……」
「でも、何?」
「あの……失礼なことを聞いても?……」
「どうぞ、何でも聞いて」
「蝶子さんは、その……そっちの……プロなんですか?」
「そうね……いわゆる一般的な風俗ではないけど、セックスに関して言えば、素人ではないから、プロということになるわね……」
「……じゃあ、僕が今日寝たい、と言ったらいくらお支払いすれば……」
「フフフ、安心して……あなたからお金をいただく気はないわ。もしいただいたら、今日あなたが私とここで過ごしたこれまでの時間だけで、あなたは破産すると思うわ」
「そんなに……」
「私ね……あの日、嬉しかったの……」
「嬉しかった……のですか?どうして?」
「私、あの時もあなたに言ったけど、星の数ほど、男に口説かれてきた。会う男の100%が下心を持って近づいてくるわ。昔も、もちろん今も」
「そうでしょうね。だって、それだけキレイでセクシーなんだもの……」
「でも、大抵の男はチラチラと遠巻きに見るだけで、私を口説く勇気もない……時々ナンパしてくる男もいるけど、最初から及び腰で、歯の浮くようなセリフを吐いたり、食事やお酒を誘う、通り一遍の誘い方しかしないのよ……」
「蝶子さんはセクシーだけじゃなく、凛としていらっしゃるから、みんなそうなるんですよ……俺も、蝶子さんに声をかけるのは、とても勇気が要りました……」
「あの時、育夫さん、今のように、テントを張りながら、正直に……元気に私に告白してくれたでしょう?」
「は、はい……」
「私のこと……あまりに美しいから、もう2度と会えなくなるのは嫌だ、これも一期一会と感じるって……何だかね…あの言葉がね……ズシン、と来たの。上手く言えないけど……子宮に響いたのよ」
「……それでね………それだけじャないの……私……」
育夫は、ゴクリと唾を飲み込んで、蝶子の言葉を待った。
「イッタの、あの瞬間……そして、今も………自分で言ってて、思い出しちゃった……ウウ………」
蝶子は「あの時」のように、天を仰ぎ、そして恍惚の表情を浮かべた……。
育夫は前を膨らませながら元気に声をかけたあの時、サングラスをかけたまま、白昼堂々、自分の告白に蝶子が「官能的に感じてイッタ」ことを知り、驚くどころか、自分の心の中にこれまでの人生で味わったことがない性への強い強い欲望がわきあがるのを感じた。
「ああ………イクう………」
蝶子は天を仰ぎながら、そう呟き、組んでいたそのしなやかな長い足を左右に大きく広げた……すると、その美しい、全く毛がない、ツルツルとした局部の真ん中にある桜色の貝の真ん中から、キラキラと輝く聖水が溢れ出した。
やがて蝶子は痙攣し、ピクピクとその美しい肉体を震わせ始めた……自慰行為をしている訳でも、セックスをしている訳でもないのに……プルプルと震える美しくも豊満な乳房が、育夫には気高く尊い美術品のように思えた。
その瞬間……育夫も……射精した……何も局部に触れていないのに……。
こんな経験は、育夫にとっても初めてのことだった。
大量の精液がまだ勃起しきっている肉棒の先端から垂れ流され、高級ホテルの部屋の床にポタポタ落ちている。
折角の部屋が、蝶子の愛液と育夫の精液でビシャビシャになっていたが、少し我に帰った蝶子が言った。
「……あの時も、一瞬こうなっちゃって、あのあと、デニムは汚れるし、トイレに駆け込んで大変だったんだから。だから、あなたにもう一度会いたくて、あの時は咄嗟にお仕事をお願いしたの……あら、あなたもイッちゃったの?」
「…はい…こんなの、生まれて初めてです。何もしないで射精したのは、中学生の時の夢精以来です」
「ウフフ……私も、こんなことは生まれて初めてだわ……何百回……ううん、何千回ってセックスしてるのにね……これって、運命の出会い……かもね……」
「はい!僕もそう思います!これこそ、一期一会です!」
精液を垂れ流しながら、まだ肉棒を勃起させたままの、育夫のいきなりの元気な大声に、蝶子は妖艶な笑みを浮かべた。
「育夫……来て……直接、あなたを感じさせて……」
「はい、行かせていただきます!」
育夫はそれこそ一期一会の出会いをモノにしたい、という強い決断力を持って、蝶子の妖艶で底知れない淫靡なフェロモンを放つ肉体に挑んでいった。
これが……やがて夫婦としての契りを結びながら……性や生にどこまでも奔放で自由な美しく妖艶な蝶子と、そんな蝶子に振り回されながらも、バカ正直に実直で、芸術の道をつき進む、誰にでも愛される育夫との出会いだった。
郡谷育夫(こおりたに・いくお)は、フリーランスのグラフィックデザイナーをしていて、間もなく37歳になる。フリーになってまだ日が浅く、単発の仕事ばかりで、まだ大きな利益を出すまでは至ってはいないが、日々奮闘はしている。そんな育夫が、蝶子という女性と出会ったきっかけは、ある年の初夏、仕事の打ち合…
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