体験談(約 5 分で読了)
もうちょっと奥行こ
投稿:2022-08-08 13:26:01
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サークルのような集まりがある。
中のイイ奴もいれば、どうにもウマが合わない奴もいるし、正直良く知らない奴もいる。
俺はそこに余り顔を出さなくなっていたが、久しぶりに出す事にした。
「どもっす(笑」
「ども(笑。久しぶり。元気してた?(笑」
少し年上で25歳程の美和さん。
「はい(笑。美和さんは?」
久しぶりに会った美和さんはやはり魅力的に見える。
俺は美和さんの事が好きだった。
そして実はお互いが両想いだった時期があった…と思ってる
それは周りに言われた事もあるし、何よりも美和さんの俺へ態度が明らかにそうだった時期があった…と思ってる。
が、美和さんはそうしながらも彼氏はいたし、俺も美和さんに好意を持ちながらも色々と遊びまくっていた。
彼氏有りだろうが人妻だろうが気軽に遊んでいて、それを美和さんに「あんま悪い事しちゃ駄目だよ(笑」と笑われながら窘められた事もある。
まぁ、もしかして美和さんの俺への好意は、
「ちょっと遊んでみようかな?」
程度の物だったかも知れないが。
でも、いつものように軽い気持ちで口説いたり、誘われれば誘われるがままの癖に好きになった相手にはいつものように自分から軽く動けないヘタレな俺は今でも変わらない。
.
美和さん以外にも久しぶりに会う特に仲のイイ奴は他にも数人いた。
で、大抵の場合、ソイツ等とは途中でサークルの集まりから抜ける。抜けた先の殆どは、ソコから少し離れた小さなBAR。
本当に小さ過ぎるBARで、5~6人も入れば満席のような所。
それもジャズなんかが掛かってる所ではなくて、レゲェなんかが掛かってる明るいBARで内装も実にラフな感じ。如何にもそう言う感じの店長と、ここ2年程は変わらない美和さんと同い年の女性のバイトの2人だけでやってるお店。
俺達にとっては馴染みの店で、美和さんもお気に入りのお店なのだが、お気に入り過ぎてサークル内には秘密にしたがっている。それは、他の奴が他のメンバーにBARを紹介しようとしたのを妨害する程。
.
俺、美和さんを交えて4人でサークルの集まりから抜けてお店に行く事になった。
他のお客さんはおらず、美和さんと同い年のバイトのヒヨさんが歓迎してくれる。
「あ、久しぶりだねー(笑」
「どもっす(笑」
ヒヨさん曰く、店長は恐らく今日はもう来ないと言う事だった。
談笑しながら飲みが始まるが、他に客がいないと言う事でヒヨさんも軽く飲みながらそれに参加する。
が、ある程度時間が経過した所で2人がサークルの集まりに戻って、俺と美和さんだけが残るが、それでもヒヨさんを交えた談笑が続く。美和さんとヒヨさんはプライベートでも仲が良く2人で飲みに出掛けたりもしてるらしく、基本的には女性2人の会話に俺が混じってるような感じだが、ヒヨさんは俺にも良く絡んで来る。
「で、最近アッチ関係はどーなのよ?(笑。相変わらずなの?(笑」
このヒヨさんは俺の事も良く知っている。
「どーなの?どーなの?(笑。おねーさんも知りたーい(笑」
.
バタン!
.
「あ、いたー!(笑」
突然扉が開いて割と大きな陽気な声が店内に響く。
知ってる顔だが、人としては良く知らない男。
が、この男の登場に一番驚いたのは美和さん。そして、一瞬俺を見やって、でも本当に一瞬でその視線を逸らせて男に視線を戻す。
一瞬俺を見やった美和さんの表情は、驚きと言うよりも焦りや困り。
「何で、アンタここにいるの!?」
「えー、美和さん冷たーい…」
その男はサークルに所属する年下の男。明らかに酔っ払っていた。
その男の後ろにはもう1人男がいて、そいつは特別に仲は良くないが普通に会話する程度の仲で、このBARにも何度か一緒に来た事がある。
「ここに居るって聞いたもんだからさ(笑」
どうやら俺達と同じように集いから抜けて他で飲んでたらしい。
が、そんな会話をソイツとしてる間にもその年下の男は美和さんに絡み続けていて、美和さんはそれを年上然としてイナしている。
そして同時に、どうやらこの年下男はこのBARの存在を知らなかったらしく、教えてしまった連れて来た男を少し怒った顔で睨んで委縮もさせている。
.
あ、美和さんとこの年下男は付き合ってるか、何かなんだな
.
フイにそう思ってしまったその直後、
「あー、もしかしてキミが美和の彼氏君?(笑」
「はーい(笑」
最初に"好きだった"とは書いたが、実際にその時は既にそこまでの気持ちは美和さんには無い。が、"あこがれ"に似た感情は未だあったので、
(よりによって今の彼氏がこんな奴かよ…。確かにイケメンだけど、美和さんだったら他にもっといるでしょうに…)
と、少々残念にも思っていた。
が、そうしてる内にその年下の男が美和さんにキスを求める。ドラマとかで酔っ払いが相手にキスに求めてる、悪ふざけ的ながらも強引で絶対にする!と言う感じのあの風景そのもの。
.
その揉み合いの中、美和さんが一瞬俺を見やる。
困ってもあり、切なさそうでもあり、見ないで…でもある顔で。
が、それはやはり一瞬。
その年下男のキスを受ける美和さん。
が、舌を絡めてる様子はなく、形だけでも受けてやってる感じ。
「おい、彼氏君、ここで暴れんなよ(笑」
「コイツ酔っ払ってダメだ(笑。コイツ連れて戻るから、ゴメンね(笑。ヒヨ、〇〇、また今度ね(笑。ほら、行くよ」
と、そのついでに彼氏君を連れて来た男に蹴りを喰らわす美和さん。
「っ!」
.
バタン!
.
「何だあの彼氏君?あーあ、こんなにしちゃって」
狭い店の中で、美和さんのキスしようと暴れた為に壁に掛けていた物が数点落ちてる。
「アイツ出禁にしよ(笑」
「俺、直しますよ(笑」
「ありがとー。つーか、そのつもりだった(笑」
「んー…、何かシラケたし店長来ないからお店もう閉めよっかな(笑」
カウンターで、物に付いていた針金を解く俺。
「道具、何かいる?」
「んじゃ、前の道具箱あったらそれそのままで」
「りょー」
道具箱を俺の側に置いてヒヨさんも俺の隣に座り、俺は作業をしながら飲んで、ヒヨさんも飲みながら談笑をする。まさ、ヒヨさんから出るのはさっきの年下彼氏君への悪口だ。
が、その話題が一山終えた所で、フイにヒヨさんに唇を塞がれ、そのままヌルリと舌が入って来る。
さっきまで飲んでいたお酒の味だ。
ぬちゃ……んむ……ちゃ……あむ………んむ、んむ……にちゃ…
それはまるでお互い散々口説きあった末の求め合うかのようなキス。
が、実際は初めての、何の脈絡も無い唐突なキス。
暫く絡み合い続け、離れてみればお互いトロンと溶けかけている顔。
「…ヒヨさん、急にどうしたんですか(笑」
「…ん~?…ん~……何か急にエッチしたくなって来ちゃったから(笑。…だめ?つーか、何か落ち着いてんのがちょっとムカつく(笑」
慰めは哀れみはいりません!…なんて事は言えないし、そもそも俺はそんな性格じゃない。
「んな事ないですよ(笑。俺も急にヒヨさんとエッチしたくなっちゃいましたから(笑」
「そうやって余裕ぶって美和に行けば、あのコ超簡単なのに(笑」
「やー、それは難しいです(笑」
「美和も、誘っちゃえばコイツ超チョロいのなぁ(笑」
「(笑」
再びお互いの唇が重なり、舌もトロけ合う。もうお互いスッカリとトロけ顔だ。
「あ、だめだ。もうマジでシたくなって来ちゃった(笑」
「俺もっすよ(笑」
「…もうちょっと奥行こ…」
「…はい…」
.
.
.
おわり
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