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体験談(約 35 分で読了)

【殿堂入り】ちょっとエッチなCAのお姉さんは、挿れただけでビクビクと身体を痙攣させてイキ果てた(2/6ページ目)

投稿:2017-10-29 11:13:38

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本文(2/6ページ目)

ボクは、後生大事にそのメモ用紙をパスポートの間に挟みこんだ。

恋の敗者復活かと、ボクは期待に胸を膨らませていた。

飛行機から降りるとき、出口で乗客を見送る倉科さんとすれ違った。

目が合ったとき、微かに頷いて見せると、倉科さんもボクにだけ微笑み返してくれたように思えた。

気のせいかもしれなかったけれど。

ターンテーブルに出てきたスーツケースを拾い、入国審査と税関を通って空港を出ると夜だった。

どうしたらいいのかわからなかったが、兎に角、タクシーの列に並び、運転手さんにホテル名を告げた。

予想通り、直ぐには通じない。

何度も発音しなおして、漸くタクシーは動き始めた。

ホテルに着いたときには、もうヘトヘトだった。

だが、待ち合わせ場所の確認だけはしておかなければならない。

件(くだん)のガイドブックで大聖堂がどこにあるのか地図で確認する。

幸いにもそれは、ホテルのすぐ傍だった。

ホッとして、眠りについた。

ホッとしすぎて、目覚ましを掛けるのを忘れてしまった。

目が覚めるとお姉さんとの待ち合わせの時刻を過ぎていた。

慌ててメモ用紙を取り出して、倉科さんに電話をした。

電話の向こうのお姉さんは笑っていた。

「そんなに慌てないでよかったのに」

大聖堂の前まで走ってきたボクの姿を見て、倉科さんは言った。

「スミマセン!」

ボクが頭を下げると、倉科さんは笑いながら言った。

「藤川さん、すごい寝癖ですよ」

しょっぱなからやらかしてしまった。

せっかく美人なお姉さんと異国の街でデートっぽいことをしようというのに、失態から始まってしまった。

でも、災い転じて福となす。

ボクと倉科さんは、それで少し打ち解けて話ができるようになった。

「藤川さんは、こちらへは初めてですか?」

「あの、藤川くんでいいです」

「でも…」

「会社の上司や先輩にもそう呼ばれているんです」

昔のカノジョにも、と言いかけてやめた。

「そうなんですか?」

「ええ、だから、ボクはその方が…」

「ホントに?」

「はい」

「じゃぁ、私はハルミでいいわ」

「ハルミ…さん?」

「そう、演歌歌手みたいでしょう?」

「…」

そうだと思ったが、ここは頷くところではないと思った。

失態の上塗りをするわけにはいかない。

「でも、自分では気に入っているの」

「いい名前ですよね」

「私には妹がいてね…」

「はい」

「妹が”夏”に”海”と書いて、”夏海”と言うの…」

ボクは頷くと、倉科さんは続けた。

「…そして、私が”春”に”海”と書いて”春海”」

「そうなんですね。じゃぁ、ハルミさん」

倉科さんが微笑み返してくれたので、ボクはそう呼ばせてもらうことにした。

「すごい街並みですね…」

ハルミさんの案内で、まずは大聖堂の屋上にまでやってきた。

屋上からは、街並みが見える。

「でも、場所が偶然ホテルの近くで助かりました」

するとハルミさんはクスリと笑うといった。

「偶然だと思われてるのは、ちょっと心外だわ」

「えっ?」

「私が何も考えずに、ここを待ち合わせ場所にしたと思ってる?」

「いや、その…、はい…、そう思っていました…」

ボクは正直に答えた。

すると、ハルミさんはにっこり笑うと言った。

「うん、正直でよろしい!」

「でも、ボクの宿泊先…知っていたんですか?」

小さく頷くハルミさん。

「どうやって?」

「さぁて、どうやってでしょう?」

ハルミさんは悪戯っぽく笑った。

皆目見当も付かずにいたボクは、すぐに降参した。

すると、ハルミさんはちょっと得意げに言った。

「入国管理カードよ」

「?」

「藤川くんが機内で入国管理カードを書いているときに、見ていたの」

そうだったのか。

そう言えば、カードには滞在先を書く欄があった。

種明かしをしてもらったら、どうってことない話だったけど、キャビンアテンダントの観察力には感心した。

それからハルミさんに連れられて、旧所名跡からお買い物通りまで、ひと通り見て回った。

専属のガイドさんについてもらった気分だった。

歩き疲れて、バールと言うらしい立ち飲みの喫茶店に入った。

苦いコーヒーを飲みながら、ハルミさんと話すうちに、少しずつハルミさんのことがわかってきた。

それまでは、行った先々の説明を丁寧に教えてもらっていたから、ハルミさん自身のことは聞けずにいた。

ハルミさんは最初、日本の航空会社に勤めていたらしい。

でも、病気の妹さんがいて、会社を辞めたらしい。

「たいした看病はできなかったんだけどね」

お姉さんは少し、寂しげに言った。

「妹さんは、もう元気になられたんですか?」

言ってしまってから、『しまった』と思った。

ボクはいつもこういうところで、失敗する。

案の定、失言だった。

「亡くなったわ」

ハルミさんは、無理に笑顔を作るとサラッとそう言った。

「すみません…」

「どうして、藤川くんが謝るの?」

「いや、なんか、立ち入ったことを訊いてしまって…」

すると、ハルミさんは優しい目をしてボクに言った。

「私は、藤川くんのこと、もっと立ち入りたいけど…」

突然のありがたい申し出に、ボクの心は躍った。

「駄目かしら?」

ボクは嬉しくて、堪らなかった。

「何でも訊いてください!」

満面の笑顔でそう答えていた。

「じゃあ、訊くね」

「どうぞ」

「藤川くんは、どちらにお勤め?」

ボクは、会社名を言った。

ボクの勤める会社の名前を聞いて、知っている人はあまりいない。

だから、人に会社名を言うのがあまり好きではなかった。

ところが、倉科さんは違った。

「私、そこで売ってる家具、結構好きよ」

流石、イタリアの街を案内してくれるだけのことはある。

ボクは、それだけで何だか嬉しかった。

「彼女はいないの?」

いきなり、直球の質問が来た。

さっきの妹さんの話が思い出され、どうしようか迷った。

話が暗くなりそうだったから。

でも、正直に答えた。

「学生時代に好きだった人がいましたが、亡くなりました」

ハルミさんの目が一瞬大きく見開いたが、直ぐに元の表情に戻ると言った。

「ご病気?」

「ええ…」

病名を答えると、ハルミさんは続けて聞いてきた。

「入院してた?」

ボクは、小さく頷いた。

「どこ?」

ボクが病院名を答えると、ハルミさんは、大きく息を吐きながら言った。

「こんなことって、あるのね」

「なにがですか?」

「妹が入院していたのも、そこなの」

聞いてみると、入院していた時期も重なっている。

「ナツミ…ちゃん?」

遠い記憶が蘇ってきた。

大学時代のカノジョが入院していた頃、ボクは週に何度も病院に通っていた。

彼女と同じ病室に、確か高◯生の女の子が同じ病気で入院していたはずだ。

きれいな女の子だったので、ぼぉっと見ていたら、カノジョに抓られたのを思い出した。

ナツミちゃんは少し引っ込み思案で、おとなしい感じの女の子だった。

それとは対照的に、お見舞いに来ていた女の子の方がが明るくて、元気な娘だった。

ワカちゃんって呼ばれていたかな。

あと、偶にケイと呼ばれてた子も来ていたっけ。

あの娘は、もっと綺麗だった。

どんどん記憶が蘇ってきた。

そんなことを思い出していると、不意にハルミさんが言った。

「私、藤川くんを機内で見かけたとき、どこかで会ったことがあるような気がしていたの」

「ボクもです」

「病院にはあまり行けなかったけど、病院で会ってた?」

「はっきりとは、覚えていないんですけど、だぶん…」

「ホント?」

「ええ、妹さん、ナツミちゃんって言ってましたよね?」

怪訝そうに頷くお姉さん。

「ナツミちゃんはボクのカノジョと同じ病室でした」

驚いたハルミさんは、暫く声も出せずにいた。

ボクはナツミちゃんの最期を思い出していた。

ナツミちゃんが亡くなる前、病室のベッドに座って何かを一生懸命に書いていたことがあった。

友達のワカちゃんが帰ったあとのことだったと思う。

具合が悪そうだったのに、何かにとりつかれたように筆を走らせていた。

それから数日して、ナツミちゃんは亡くなった。

ご家族が到着したとき、ナツミちゃんは息を引き取っていた。

友達のワカちゃんに何かを告げて、静かにひとりで旅立っていった。

「ナツミ!ナツミ!」

娘の名を呼ぶ母親の傍らで呆然と立ち尽くす、スラッと背の高いお姉さんがいたのを思い出してきた。

あれが、きっとハルミさんだ。

今より髪が長くて、きれいなお姉さんだった記憶が蘇ってきた。

ハルミさんの目から大粒の涙がポタリと落ちた。

ボクももらい泣きをしていたが、それが何の涙なのか、自分でもわからなかった。

「ナツミには、好きな男の子がいたみたいでね…」

でも、ボクの記憶ではワカちゃんとケイちゃん以外の友達がお見舞いに来ていた記憶はなかった。

「でも、片思いだったみたい」

ナツミちゃんが逝ってから暫くして、ボクのカノジョもボクを置いて旅立っていった。

「藤川くん、幸せになってね」

カノジョが息を引き取る前、ボクに言ってくれた言葉だった。

覚悟はしていたので、涙は出なかった。

その日を迎えるまでに、ボクは神さまを恨み、何度も涙で枕を濡らしていた。

ハルミさんとは、夕方まで一緒にいた。

けれども、昔のカノジョのことを思い出してしまって、ハルミさんへの淡い恋心は何かに掻き消されてしまっていたようだった。

もう何年も前のことなのに、まだ引きずっているのだと、思い知らされた。

ハルミさんもちょっとセンチメンタルになったのか、交わす言葉も少なめだった。

そんな風にして一日は終わり、ハルミさんはボクを宿泊先のホテルまで送ってくれた。

そこでハルミさんはボクに何かを言いかけたが、言葉を呑み込んだ。

運命的な何かを感じていたが、結局そのことは伝えられずに、ハルミさんとはそこで別れた。

次の約束をすることもなく、十分にお礼を言うのも忘れていた。

ハルミさんもそれ以上はボクに何も告げず、去っていった。

「きれいな人ですね」

ホテルのロビーでハルミさんを見送っていると、後ろから声をかけられた。

驚いて振り返ると、そこには、流暢な日本語を話す金髪の美人が立っていた。

夜は会社の人が食事に連れて行ってくれることになっていた。

話しかけてきたのは、現地支社のクラウディアさんだった。

「あ、いや…」

シドロモドロになっているボクだった。

クラウディアさんはクスリと笑った。

けれども、それ以上の詮索はせず、話題を変えてボクをホテルのレストランへと案内してくれた。

レストランでは、現地の購買担当が待ってくれていた。

「笹倉さんには、お世話になっているんですよ」

二人は、いろいろと話しかけてくれたが、あまり内容は覚えていない。

ハルミさんと昔のカノジョのことばかりが頭の中に浮かんできていた。

つくづく自分は女々しい男だと悟った。

だが、翌朝目を覚ましてからは、思い出に浸っている暇などなかった。

ぎっしり組まれたスケジュールの中で、ボクは海外出張の過酷さを思い知らされた。

息をつく暇もなく、数日が過ぎた。

一息ついたときには、もう帰りの飛行機の中だった。

ハルミさんが乗っていないか目で探したが、神さまはそこまでお人よしではなかった。

日本に戻ってからは、さらに忙殺された。

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話の感想(18件)

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  • 20: 鳳翼天翔さん#KJElNhA [通報] [コメント禁止] [削除]
    本当に素敵なお話でした!末永くお幸せにね!ワカちゃんやクラウディアさん、笹倉さんの話も連動していて素敵なお話でした!

    0

    2025-01-12 18:22:04

  • 19: 名無しさん [通報] [コメント禁止] [削除]
    おかしいな…エロい話読んで妄想して抜きにきたんだけど、漏れたのは涙の方。
    恋人と妹を失った喪失感は計り知れないものだったと思います。そんな辛く悲しい過去を乗り越えられて良かった。元カノさんもナツミさんも見守ってくれてるんじゃないかな、なんて。どうかお幸せに。

    2

    2020-09-16 19:34:58

  • 18: 名無しさん [通報] [コメント禁止] [削除]
    過去の体験談をアーモンドアイで検索したら16件。
    ほとんどが”めっちゃ高評価”ばかりだった。
    どれも良作だから読んだ方がいいよ。

    1

    2020-06-29 09:15:30

  • 17: ファンさん [通報] [コメント禁止] [削除]

    ボクの初体験はかつて塾でお世話になった先生だった。https://www.h-ken.net/txt/contents/2688531717/

    なっちゃんとワカちゃんのシリーズでまとめて欲しい

    1

    2020-03-22 08:28:00

  • 16: 名無しさん [通報] [コメント禁止] [削除]
    >> 12, 13

    イタリア三部作がいいよね!

    0

    2019-08-25 09:54:08

  • 15: Halcyonさん [通報] [コメント禁止] [削除]
    良い人生を送って下さいね!

    0

    2019-07-31 02:38:56

  • 14: 名無しさん [通報] [コメント禁止] [削除]
    作者の方はどんな方なのか?いつも気になっています。読みやすく分かりやすい文章ですね。とても尊敬しています。

    8

    2019-07-21 14:05:51

  • 13: 名無しさん [通報] [コメント禁止] [削除]

    神に嫁いだ修道女に忘れていた女の喜びを思い出させたら、神を捨ててボクのもとへとやってきたhttps://www.h-ken.net/txt/contents/20190616416034016/

    名無しさん
    色々妄想か現実か分からない話も読んできましたが、どっちでも琴線に触れた事には変わりない。お二人に幸あれ!続篇が有れば‥直良


    これが続編だと思うけど

    2

    2019-07-21 11:57:15

  • 12: ファンさん [通報] [コメント禁止] [削除]

    日本にあるイタリア家具輸入会社で研修兼通訳をしていた金髪の嫁さんhttps://www.h-ken.net/txt/contents/4248636026/

    塾で知り合った1つ上の先輩は、とても綺麗な人だったhttps://www.h-ken.net/txt/contents/3701544212/

    ここに出てくるクラウディアさんとナツミちゃんって、このリンク先の人だよね。

    8

    2019-05-26 11:52:09

  • 11: 名無しさん [通報] [コメント禁止] [削除]
    色々妄想か現実か分からない話も読んできましたが、どっちでも琴線に触れた事には変わりない。
    お二人に幸あれ!
    続篇が有れば‥直良

    5

    2019-05-22 20:17:56

  • 10: 名無しさん [通報] [コメント禁止] [削除]
    すごく良い話だと思います。
    ハルミさん素敵です。

    2

    2018-11-09 23:24:15

  • 9: まあこさん [通報] [コメント禁止] [削除]
    素敵なお話ですね。ドラマみたい。真実だと思いたいな。ありがとう。

    5

    2018-10-31 11:42:59

  • 8: ぬんさん [通報] [コメント禁止] [削除]
    美しい言葉たちですね。

    0

    2018-10-06 00:21:59

  • 7: 風来坊さん [通報] [コメント禁止] [削除]
    ラブロマンスだね。Hの場面もいやらしく無いから読んでいて飽きが来ないね。人生の巡り合わせに感動したね。ハルミさんに会ってみたいよ‼︎

    2

    2018-07-31 00:25:25

  • 6: そあらさん [通報] [コメント禁止] [削除]
    エロと感動がくっつくとこんなに美しい話になるのか。。。
    感動しました。本当か否かは置いておいて良い話をありがとう。

    10

    2018-06-24 00:43:04

  • 4: 名無しさん [通報] [コメント禁止] [削除]
    丁寧な文章ですねー

    3

    2017-11-08 06:21:51

  • 3: 名無しさん [通報] [コメント禁止] [削除]
    「イタリアは長距離だからビジネスと言われた」
    「イタリアの輸入会社に勤めている」ボクはそんな会社の新米だ
    上司は女性だ。年は聞いたことが無い  たぶんアラフォーだ

    出だしから吹いてしまいました。
    個人的に笑える妄想文は好きです

    5

    2017-11-01 13:21:50

  • 1: 名無しさん [通報] [コメント禁止] [削除]
    めちゃいいね‼️

    2

    2017-10-30 22:36:25

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